モノづくりの現場
塩漬けにされた原皮は、タンナーに運ばれます。タンナーとは、動物の皮を、くさることのない革に変えるところです。この工程を「なめし」と呼びます。タンナーでは、ドラムという機械を使って、「なめし」を行います。きれいに洗い下処理を済ませた原皮をドラムに入れて、水と一緒にさまざまな薬剤を加えて回転させます。このようにして、原皮に薬をしみこませて腐らないようにします。薬品を使って行うクロムなめしという方法。早くなめすことができ、劣化しにくい革ができあがります。現在生産される革の多くが、この方法で作られているのです。白くて、うっすらと青みがかっているのが、クロムなめしの特徴です。これが「皮」から「革」へと生まれ変わり、職人の手へとバトンが繋がるのです。